Friday, 31 December 2010

改名の仕方 How to change your name in Japan

自分が名前を変えたときの経験です。必ずしもあなたが同じ道をたどるとは限りません。

性同一性障害を理由に改名するために私がたどった道を順に書きますのでご参考までに・・・。質問があれば匿名なので気軽にこちらでどうぞ。たぶん1日ぐらいで回答しますのでしばらくしたら同じページを開いてみてください。

ステップ1

自分に新しい名前をつけます。自分の性に合った名前で、奇抜すぎないものを選んだほうがいいと思います。最近の若い人は珍しい名前の人が多いですが、自分の年代からして不自然なものだと、裁判所の方で改名を許可されないかもしれません。一度許可されないと、再度裁判所に改名の申請をしても難しいそうです(←裁判所の方曰く)。

ステップ2

しばらくその新しい名前を実生活で使いましょう。「しばらく」ってどれくらい?って心配な人がいらっしゃるかと思います。自分の場合、実生活で新しい名前「シェイン」は全く使っていませんでした。その代わりに彼女(当時)が「志苑」という名前で呼んでくれていました。それは大体改名する3年ぐらい前でしたが、その彼女とはすぐ別れたのでほとんど使っていなかった・・・。誕生日カードを志苑って名前でもらったのでいいかなと思ったり。改名の1年くらい前になってfacebookをシェインで登録しました。

この段階はみんなに改名の意思を伝えるという意味で大変かもしれませんね。自分はインターネット上でしか「シェイン」を使っていなかったのでそうでもなかったですが。ステップ3の前に親に改名したいと伝えました。

ステップ3

近くの家庭裁判所に提出する名の変更許可申立書ここでダウンロード・印刷できます)を書きます。下は自分が書いたものです。参考までに、「名の変更を必要とする具体的な事情」の欄には「性同一性障害のため●●(←改名前の名前)という女性名を使うことに、幼少時から精神的苦痛を感じ、また、公共機関等で本人確認されにくいため。」と書き、備考欄に「両親とも名の変更に同意しています。」と書きました。

この申立書以外には、3年前に発行してもらった性同一性障害の診断書をクリニックに行って2枚コピーしてもらい、それも提出ました。




ステップ4


たぶん提出してから1週間後だったと思いますが、家庭裁判所から下の写真のような審判の予定の通知が来ました





ステップ5

ステップ4の通知が届いてからちょうど1週間後に予定されていた審判の為に親と裁判所に行きました
ステップ4の通知に書いてあった通り、9:30につき、受付に行き少し待つと調査員だと思われる50代のオバサンが迎えてくれました。親と自分を少し広めの個室に案内してくれ、尋問が始まりました。内容で思い出せるものを下に列挙します。
◎新しい名前はよくある名前か (イギリスでシェインという名前は名前ランキングで70位ぐらい(←事前に調べた)だと答えました。)
◎古い名前は親が一生懸命考えてくれたものだと承知しているか (それについては悩みましたが、古い名前では絶対生きていけないと言いました。)
◎1度名前を変えたら2回変えるのは難しいということも承知しているか。
◎今までいかに女であることを不快に思ってきたか。
◎古い名前で不便に思った時の具体的なエピソード (メガネストアで本当に本人か5回ぐらい聞き返された時の話をしました。)
◎治療歴についてしつこく聞かれました。 (治療らしき治療はしていないので、診断書の発行してもらうまで成り行きを話しました。それから、将来ホルモン治療と胸オペをするつもりだとも言いました。)
以上のような話を2時間近くして、尋問は終わりました。2階に案内され、小さな待合室(下の写真)で待たされました。それが以外と長い時間でした。たぶん40分ぐらい。

下は待合室からの景色
座っていた椅子と自分の学校のかばん
赤ちゃんも大人しく待ちましょうw

裁判所の入り口↓
朝来た時待ったところ↓

ステップ6
尋問から1週間程たつと裁判官の方が自分が名前を変えることは適当だと認めた結審の書類(下写真)と、その後何をすればいいかの案内が届きました。





ステップ7
ステップ6の事務連絡にあったように親が戸籍を変えに行ってくれました。市役所の人に「本人が市役所に来られないなら委任状(下図)を本人に書いてもらう必要がある。」と言われたので一度帰ってきて自分が委任状を書いてもう一度親が市役所に行ってくれました。
注意!戸籍の名前が変わって以前の名前は残ります。

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